確定拠出年金

ドクターにとって確定拠出年金のデメリットは?

所得税率が高いドクターにとって節税効果が高いのは確定拠出年金のメリットですが、デメリットはないのでしょうか?

まずは、特定口座による投資信託の積立と比較した場合の確定拠出年金による投資信託のデメリットを整理してみたいと思います。

デメリット1 流動性が低い

特定口座(一般の証券会社・銀行等の口座)で投資信託の積立をした場合、原則いつでも解約して引き出すことができます(損益はその時の時価による)。不動産などの資産と比べ流動性(換金性)が高いのが有価証券のメリットといえます。特に投資信託の場合には株式のようにストップ安により売却できない、ということもありません。

一方、確定拠出年金は原則60歳まで引き出すことができません。あくまでも自助努力による老後のための資産形成をすることを目的としているためです。

また、解約して引き出しをする必要はないが、拠出を一時的に停止したい、場合でも月の拠出額をゼロにすることはできません(減額は可能)。

従って確定拠出年金を利用する場合には、60歳まで継続できるかを検討して始める必要があります。

デメリット2 選択できる商品に制約がある

確定拠出年金で選択できる商品数・種類は、一般の証券会社・銀行で販売している投資信託に比べ少なくなります。取扱い商品が多い証券会社になると1000本以上の投資信託を取り扱っていますが、確定拠出年金の場合には、少ない金融機関では10本程度(元本確保型除く)、多い金融機関で80本程度です。

商品構成としては、株式比率が異なるバランスファンドを3~5本程度と国内外の株式・債券というオーソドックスなアセットクラス毎に数種類の商品、という構成が多いようです。

商品選択にこだわりがあるドクターは、確定拠出年金の所得控除枠は国内外の株式・債券を組合せたポートフォリオで利用し、こだわりがある部分は課税口座で、という使い方を検討する必要があります。

確定拠出年金(個人型)と比べた場合の企業型のデメリット

次に確定拠出年金(個人型)と比べた場合の企業型のデメリットについて整理します。

コスト負担

企業型特有のコスト負担は以下のようになります。
1.導入時の費用
 ①個人型と異なり企業型は医療法人としての年金規約を作成し厚生局に届け出る必要があります。窓口となる金融機関に手続きを代行してもらうための費用が必要になります。
 ②制度や商品選択について従業員説明会をする必要があります。外部の専門家に委託する場合には講師料等が必要になる場合があります。
2.継続時の費用
 ①口座振替などの費用が掛かります。
 ②従業員向けの説明会を継続する場合にはその費用が必要になります。

個人型と比べるとコスト負担が大きくなります。個人型よりも拠出限度額が多くなるというメリットとコスト増のデメリットを比較して検討する必要があります。

このように確定拠出年金にはデメリットもあります。所得控除を利用できるメリットと合わせて利用するかどうか検討する必要があります。